「僕とジュークとローリングストーンズ」

高校生の時にローリングストーンズのコンサートを観て大ファンになりました。
それからストーンズの事を調べていくうちに当時のオリジナル盤でストーンズを聴きたい気持ちが大きくなり福岡のレコード屋さんへ通うようになりました。
その中の一つにジュークレコードがありました。1997年頃です。

背の高い白髪頭の店員さんからとても優しい博多弁で、
「あんたいつもうちの店に来てくれるけど、一体誰のレコードが欲しかとね」と声をかけてくれました。
「1番欲しいのはローリングストーンズ1stのUKオリジナル盤です」
「それは、なかなか難しかよ」と言いながら、しばらく松本さんは考えた後
「今月イギリスにレコードの買い付けに行く予定があるけん、そこにあったら買ってきてあげるたい」
と言ってくれました。
そして、このアルバムの素晴らしさも語ってくれました。
「テルミー以外は全てカバー曲、
ここからオリジナルのブルースやロックンロールを探して聞いていくと最高に楽しいよ」

The Rolling Stones – The Rolling Stones (1st UK)

このアルバムが好きな理由は他にもあります。ジャケット写真がいいからです。ブライアンが1人だけスーツを脱いで写っている姿もいいし、
メンバー全員の表情、面構えがいい。世界最初のパンクアルバムという感じ。

しばらくして再びジュークレコードを訪ねました。エレベーターを出たらすぐ左側に壁レココーナーがありました。見上げるとなんとそこにローリングストーンズの1stアルバムがバーンと飾られていたのです。
興奮してレジの方を振り返るとそこには松本さんのニコッと優しく笑ったあの笑顔がありました。

その笑顔は今でも「僕とジュークレコード松本さん」との最高の思い出フォトグラフです。

ジュークレコード・ヘビーユーザー 長野圭介