AMAZING JOURNEY 鳴り止まない旅へ

45年間愛され、福岡の音楽史を 拓き続けたレコードショップがあった。

2022年に幕を閉じてしまったけれど、
そこに息づいていた音楽は まだ、
たくさんの人たちの胸の奥で鳴り続けている。

あの頃、音楽が手渡してくれたときめきを思い出してほしい。
これからも音楽と生きていく歓びを見つけてほしい。

さぁ、いつまでも鳴り止まないJUKE RECORDSの旅へ、ごいっしょに。

ジュークレコードと松本康

松本康(まつもと・こう)は、1950年福岡市東区で生まれました。
西南学院大学在学中に博多のロック喫茶の先駆け「ぱわぁはうす」スタッフとなり、店に出入りしていた鮎川誠らサンハウスのメンバーと知己を得ます。
彼らはロックのルーツであるブルースを探求すべく共同で「ブルースにとりつかれて」と題したレコードコンサートを主催、1973年から75年にかけて19回を数える長期イベントとなりました。

その後は仲間内でレコードの個人輸入をしたりしつつ塾の経営で生計を立てていたものの、知人の喫茶店「風街」の入っているビルの2階が空いていたことからレコード店開業を思い立ち、77年「ジュークレコード」を開店。レコード店は新譜メインが当たり前だった時代に「home of the beat」を謳いブルースやロックなどをメインに古今東西の音楽をアーカイブ的に揃えたラインナップはいつしか「音楽の図書館」と呼ばれるようになり、博多独特の音楽文化が形成されていくのに大きな役割を果たし、全国各地から音楽ファンが立ち寄るようになりました。

また松本は店舗運営と並行して地元のバンドをメインにしたイベント企画やレコードコンサート主催(のちに言うDJイベントの先駆け?)ラジオDJ、音楽誌への執筆やアンジーなど地元バンドのレコード制作を手掛け、音楽の魅力を伝えるべく奔走してきました。シーナ&ロケッツには盟友鮎川氏から請われて詞も提供しています。

2003年には姉妹店のミュージックバー「ジュークジョイント」をプロデュース、「音楽を共に楽しみ語り合う場」として現在も様々なイベントが開催されています。

2022年、9月28日に松本は永眠、ジュークレコードも10月30日に45年の歴史に幕を閉じましたが、残された膨大な資料や原稿をここに公開していきます。
それがあなたの音楽への旅路へのお役に立てれば幸いです。